皆さんこんにちは
如何ゲームライフお過ごしでしょうか

やたらプロという言葉が並ぶタイトルになりましたが、お察しの通り今日はプロゲームについて
しかもこれまで何度かesportsについて取り上げてきましたが、今回は自分で出場したハナシです。
eBASEBALLパワプロ・プロリーグ」のプロテストに参加しました!
ebaseball

eBASEBALL パワプロ・プロリーグとは

事の始まりは7月19日
KONAMIとNPB(日本野球機構)による合同記者会見によってeBASEBALLパワプロプロリーグの始動が発表されました。

凄く簡単に言うと
『パワプロ』の試合を単純な個人によるリーグ戦ではなく、実際の12球団に所属する選手として行う!
という企画です。

eBASEBALLと題し2018年の11月から実際のセリーグパリーグに基づいた対戦を開始。翌年1月には両リーグを勝ち抜いたチームによる頂上決戦「日本シリーズ」も行われる、まさにプロ野球の『パワプロ』版
賞金総額は1200万、優勝や個人タイトルの獲得によって個人でも100万円を超える賞金が獲得できるという国内スポーツゲーム界どころかesports界で見ても非常に規模の大きなイベントとなっています。

そして同時に、その所属選手3人×12球団=36人を決めるプロテストの開催も予告されました。
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最終的に「eドラフト会議」によって所属球団が決定されますが、実際のドラフトとは違って候補選手が事前に完全に絞られ全員が指名される形となります。


で、私もこのプロテストに参加しました。
結果から申し上げまして最終候補36人には残ることが出来なかったのですが、オフライン予選まで進出したのでその内容を記しておきたいと思います。

そもそも参加した理由としては「腕試し」も「賞金」もあるんですが、何よりもプロ野球ファンとして“12球団にドラフトで指名される”というのが非常に魅力的でした。
元々パワプロのオンライン対戦はPS3の頃から結構遊んでいて一時最上位のSランクに位置していたこともあるので経験値としては自信があった反面、正直ガチ勢というよりは「好きなチーム・選手を使って勝ちたい」というエンジョイ勢でした。
(当時はesports化するなんて思っても居なかったのでそういうプレーヤーも多かったハズ)

『パワプロ』は昨年も頂点を決める「チャンピオンシップ」というイベントが行われていて、その模様も現地やネットで見ていたので有名なプレーヤーの名前は知っていたのですが、正直どれくらいネットに猛者が潜んでいるかは手さぐりのままでの参加となりました。

オンライン予選

7月30日
『パワプロ2018』や基本無料版に「プロテストオンライン予選」モードが追加され、いよいよeBASEBALLの開幕となりました。まずは1週間、オンライン予選モードで対戦してポイントを集めて予選通過ラインの突破を目指します。
(試合形式は6イニング制で使用チームはオールパ・セのどちらか)

システムとしては1試合ごとに内容に応じてポイントが獲得でき、その上位20試合分の合計ポイントでランキング化。事前に選択した「参加したいオフライン予選開催地」別に集計され、上位96名がオフライン予選進出となります。

勿論勝った方がポイントは多いので、勝ちぬけには少なくとも20勝は必要。さらにオンライン対戦の成績によって変動するPRというレートが高いほどポイントを多く入手できるというシステムになっているので、勝ってレートを上げてまた勝って……と繰り返すことで高ポイントを得られるという仕組みです。
(猛者に勝てば格下相手の勝利3つ分くらいのポイントが!)
勝ちつづければ予選当日まで一切プレイしていなくても上位進出可能でありつつ、前々からプレイしていた人の優位性も保たれた良いシステムだったのではないでしょうか。


1試合、オンライン予選の動画をアップロードしてみました。

基本的にパワプロの対戦では「全力ストレートか球持ち〇のストレートを四隅に投げとけ」っていうのがかなーり強いんですよ。待ちガイルくらい強いですね、スト2あんまやったことないけど。

まぁパワプロには過去に「セーフティーバントしていれば勝てる」と言われた時代もあり、その時を思えば決してバランス崩壊だとは思わないのですが、個人的には同じ戦術一辺倒の試合って面白くないので出来るだけ「全力ストレートと四隅に頼らないピッチング」と「投球コース読みガン待ち打法」で頑張りました。
(ちなみに対戦で当たるのは殆どが投打ともに強力なオールパでした)

この予選ではPRが(前から遊んでいたので)まずまず高かったのもあって開始から常に合格圏内を推移し、得意の読み打ちがハマった試合も多く39勝27敗9分71位でフィニッシュ
最後まで突破を目指した人がそのうち何%かは分かりませんが、単純な参加者数で言えば西日本だけでも数千人規模が表示されていたと思いますので、割とイイトコいっとるやん!的な気持ちでした
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公式サイトにて出場意思の確認が行われ(辞退者による繰り上げ合格もあり)後日、正式にオフライン予選進出の報が届き無事にオンライン予選突破となりました。

オフライン予選

8月26日
予定通り大阪府福島にあるABCテレビにて西日本予選会が開催となりました
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当日集まったのは72名
96位のラインを考えると割と集まったのかなとも思いましたが、色んな出場者と話してみると140位くらいからの繰り上げ出場という方も。どうやらかなり辞退者が居たみたいですが「オフライン予選には参加できないがガチで勝負した時の順位を知りたい」として参加登録していた人も結構いたようなので、その影響かもしれませんね。

今回はテレビ局のスタジオを借りて実施という事で、広いスペースで一斉に対戦できるようモニターとPS4がズラリと30台以上設置された試合会場はとにかく壮観!
しかも出場者控室にはお弁当や軽食・飲み物も余る程にバッチリ用意されているという好待遇でした。
(写真は撮り忘れました)


さて、オフライン予選のレギュレーションですが6イニング制オールセパ選択はオンラインから変わらず、ただしルールが若干異なります。
まず「投球カーソル表示無し」に。これは同じモニターを見て試合する訳なので当然で、自分の投球カーソルの行方は左手の指の感覚に委ねられます。
そして「落下点表示なし」というポイント。これは単純にフライの捕球が難しいだけでなく、相手が捕れるかどうかを判断して走塁をしなければいけないという攻守両面に影響のある変更です。

これにプラスして、自分は予め「ミートカーソルを読んだコースに置いて待つ」タイプだったのでオフラインだと自分の待ってるコースがバレバレになるという難点があり、そのために投球練習と守備練習に加えて「ギリギリまでカーソルを真ん中に残して打つ」という調整をしていました。


一次審査は72名が6人×12グループに分けられ、グループ内の総当たり戦を実施。
その結果各グループ上位2名×12組の24名+プレーオフ枠の8人=32人が二次審査へと進みます。
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さて私はと言いますと、参加したグループ内では予選順位で4位だったので勝ちぬけには自分よりも上位の人に何度か勝たないといけないだろう、という状態でスタート。

詳しい結果はコチラから確認できるのですが順番に振り返って行きたいと思います。
(西日本K組に参加している「ハル」選手が私です)

第1戦 〇 3-0
控室でベラベラ周りとお喋りしていた効果なのか意外とリラックスした状態で初戦に臨むことが出来、探りあいの序盤に奪った点を守る形で3位の方との接戦を制する好発進。

第2戦 △ 8-8
続く対戦では一転して大味な試合展開になり、最後は操作ミスで内野フライを落球し痛恨の失点で追いつかれドロー

第3戦 ● 0-1
後を引きそうな引き分けでしたが、続く2位の方との対戦では相手のテンポの良いプレイにつられる形で投手戦に。最後は唯一甘く入ったフォークをホームランされ0-1の敗戦となりましたが、ロースコアでも濃い内容で凄く集中できた良い試合だったと思います。

第4戦 〇 4-0
6位の方との対戦では相手にタイムリーエラーが出てしまうという幸運もありましたが、しっかり投げ切って完封勝ち。

第5戦 ● 0-11
最後は1位との対戦になりましたが、いきなり操作ミスで失点するとそのまま立て直せないままズルズルと大量失点になりコールド負け。正直最後の方はかなり疲れてしまっていて、対戦スパンの短い4連戦目で昼食が取れなかったという言い訳はあったにしても、単純に集中力の持続出来なさが露骨に出た試合結果になってしまったのが内容以上に残念でした。


ということで終ってみれば2勝2敗1分グループ3位、なんとかプレーオフに回る事に。
プレーオフは全グループの3位になった12名からまず予選順位の高い4人が二次審査に進出し、残り8人がランダムな組み合わせでこれまでと同様のルールで1試合行うという形式。試合の勝敗>安打数>予選順位を考慮して勝者を決定します。
私は対戦相手よりも予選順位が低かったので試合内容で上回る必要がありましたが、中盤のリードを守り切ろうと思っていたら最終回表にダブルスチールから同点・同安打数に並ばれ大ピンチに。それでも裏に執念の安打で突破を決めると、最後はサヨナラ勝ちで締めくくりました。
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記念に画面撮影。グループ最終戦から上手く切り替えて臨めました。


ということで進出した二次審査は面接。
事前にサイトにて回答したエントリーシートと当日記入した面接カードを元に、本リーグへの想いやスケジュール、出場意思について確認されました。
面接を担当された方は優しい雰囲気で凄く話しやすかったのですが、後で聞いたところKONAMI人事部の方だったそうです。本物の面接官だったんですね……

面接待ちの間には合格した際に使われるであろう写真撮影やインタビュー動画の撮影も行われ、プロというものが間近に感じられる時間でした。
ここでは一生懸命自分のプレースタイルや野球愛についてはお話させて貰ったのですが、最終的に選ばれるのは36人ということを考えると「特に目立ったプレーも無く西日本で31、32番目に二次審査進出を決めたという自分のポジションでは選出は厳しいだろう」というのは分っていましたし、冒頭でも書いたように後日送られてきたのはやはり落選通知でした。

ただ約8~9時間かけて行われたオフライン予選は本当に楽しかったです。会場の雰囲気も厳粛かつ和やかと言った感じで、スタッフさんも凄くプレーヤーをリスペクトして進行してくださいました。
何よりも70人以上のパワプロを愛するプレーヤーが集まっているという空間の特別感は最高でした。参加者も最初はカタい感じだったんですけど、対戦を重ねるうちに打ち解けていってライバルとは言え試合の後は健闘を讃え合うスポーツマンシップ溢れる会場だったと思います。
控室で操作方法について談義してみたり、過去作の話題で盛り上がったり、オンライン対戦あるあるだったり……パワプロが歴史ある愛されタイトルであることを再確認出来てうれしかったですね。

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お土産もいただきました。

自分とパワプロの今後に向けて

以上で私のプロテスト挑戦は終わりとなりプロ野球ゲーム選手の夢はあえなく潰えた訳ですが、勿論悔しい気持ちもありましたけどそれ以上に良い経験になったなと言うのが素直な感想です。

これまでesportsは見る専門でしたが、実際に出場してみると本番に向けての練習や調整、アップデートやルール変更への対応など出場環境を整えるだけでも想像以上に大変で、本当にちゃんとした競技として成り立っているんだなと思いました。
中には毎日何時間もプレーしているという人もいて、自分の前々日くらいからちょこちょこ遊んで慣らしていくスタイルが通用しないのも当然という感じですね。

今回は長年遊んできて割と自信があるパワプロというタイトルに挑戦しましたが、他のタイトルにも積極的に挑戦してみたい気持ちです。(パズルも格ゲーも結構遊んでいるので)
勿論、来年も開催されるなら今度はしっかりと調整・対策して本格的にパワプロに挑みたいという気持ちもありますよ!




さて、ということで9月29日ドラフト会議を経ていよいよリーグ戦へと進んでいく事になるパワプロ・プロリーグはNPBとの共催で本当に12球団所属として争う、12球団の選手が実名で登場するという特徴を存分に生かしたイベントになるでしょう。

今回は11月から翌年1月という短い期間でのリーグ戦になりますが、先日のTGS2018でもエキシビションマッチが開催されるなど既に力の入り具合は伺えるプロモーション展開になっています。

個人的な見解ですが、eBASEBALLと銘打っているもののesportsとしては特殊と言える要素も多くて、例えば選手やチームの成績に応じて能力値が変わるパワプロでは球団間で明らかな戦力差が生まれることもありますが、選手は球団を選べない訳なので試合前から条件に差があるというのも珍しいレギュレーションだと思いますし、3人1チームで交代して操作するというのも見ている側からすると状況が分かりづらい要素かなと思います。
ただこれらを「パワプロリーグ」というスポーツの特徴として成熟させていくことが出来れば、これまでにない面白いesportsリーグが展開されることもあるのではないでしょうか。

何と言っても国民的スポーツであるプロ野球をモデルにした国民的野球ゲームのパワプロのプロリーグというのは潜在的なファン層は計り知れないものがあると思いますし、パワプロを少しでもやったことがあればプレイヤーの凄さも多少なりとも伝わるでしょう。
(近年の対戦演出の強化も、esports的にプラスかと!)
『パワプロ』というタイトルを応援する意味でも、普段はアプリ勢という方も、esportsを見たこともないプロ野球ファンの方も、是非ともeBASEBALLはチェックして見て欲しいと思います。
(そして来年は皆さんも参加!)


ということで今回は『パワプロ』プロテスト挑戦記でした。
結果は残念でしたが、今はもうすぐ始まるリーグ戦が楽しみですね。
対戦経験のある選手の試合も行われるでしょうし、今後の『パワプロ』というタイトル全体にも注目して見て行きたいと思います。

それでは!